6月5日が、「環境の日(World Environment Day)」ということをご存知でしょうか?

現在、世界100カ国以上がこの日に合わせて、環境に関するイベントやキャンペーンを実施しています。日本でも「環境基本法」により、6月は「環境月間」とされ、持続可能な社会づくりへの関心が高まる時期となっています。

このような背景を踏まえ、企業においても環境への配慮は単なるCSR(Corporate Social Responsibility)の一環にとどまらず、経営戦略やブランディングの重要な柱のひとつになりつつあります。

働く環境の中で注目されているのが、オフィスをはじめとする「働きたくなる場」の創出です。

本コラムでは「環境月間」にちなんで、「働きたくなる場」であるためのオフィスの環境の改善がたらす企業価値を考察し解説いたします。

オフィスのリニューアルや移転を計画中のかたはもちろん、マネージメント職のかたもぜひこの機会に自社の働く環境を振り返ってみてくはいかがでしょうか。。

1. 環境の日とは?―オフィス環境が注目される理由

 6月5日は、「環境の日(World Environment Day)」として国連が制定した国際的な記念日です。

環境保全に関する意識啓発を促す日であり、企業活動にも新たな視点と責任が求められるタイミングとなっています。
近年、働き方改革やパンデミックの影響により、多くの企業が、オフィスの在り方について見直しを始めました。従来は「生産性重視」の空間設計が主流でしたが、今や「創造的コミュニケーション」や「エンゲージメントの醸成」、「サステナビリティ」に着目が移っています。

オフィスの環境改善は、単なる快適性確保や省エネだけでなく、社員の心身の健康、生産性向上、様々な志向や多様な働き方の調和、さらには企業のブランド価値向上に直結します。オフィス空間創りには、スペースの見直しや最適化という側面から、その価値が再発見されています。

 

環境の日とは?―オフィス環境が注目される理由

 

2. オフィスの役割の変遷と「働きたくなる場」の創出

1)コロナ禍以前のオフィス創りのコンセプトは「効率性向上」のみに集中

働き方改革の波の中、以前は「在籍人数=席数」という発想が一般的でした。限られた面積をどう効率よく活用するか、個人作業の効率化が最大の関心事でした。

2) コロナ禍で自問した「オフィスの本質とは」

テレワークの普及により出社が減少する中、企業はオフィスそのものの存在意義を再考せざるを得なくなりました。社員間の「繋がり」や「リアルでの対話」、「共同体験」の価値が再認識され、オフィスの新たな役割が浮かび上がりました。

3)そして現在、「魅力ある働く環境」のオフィスは企業の競争力そのものに

社会不安と隣り合わせの現代、ストレスフリーで機能的な安心して働ける快適なオフィス環境は、社員エンゲージメントや採用・定着にも直結する時代に。多様な価値観のもとの働き方において、「働かされる場所」から「自ら選び、行きたくなる場所」へと変貌してきたのです。オフィス空間を見直すことは、今や経営戦略の一つともなっています。

内装間仕切りのパーテーションも単なる“仕切り”ではなく、多様化する働き方・ミッションに合わせて空間を柔軟に再編集できる重要なツールであると、再解釈がもとめられています。

施工型パーテーションの内装間仕切りで「BX」を推進!

 

3.「働きたくなる場」とは?

 「働きたくなる場」とは、従業員が物理的にも心理的にも快適に過ごせるだけでなく、自分の仕事やチームとの関係性にポジティブな感情を持てる空間のことを指します。これには以下のような要素が含まれます。

1)目的や役割を実感できる空間設計

ミッションや価値観が感じられるオフィス空間は、働くことの意義や、組織への帰属意識や一員としての参加参加意識、貢献度の実感を確認させてくれます。

2)コミュニケーションが活性化する構造

従業員同士の対話を促すレイアウト(例:オープンスペースやフリーアドレス)は、部門内外の壁を取り払います。

3)個と集中を尊重したゾーニング

静かな集中スペースや一人になれる“こもり席”など、多様な働き方をサポートする、業務内容に最適なスペースは、「効率性」や「生産性」の点で欠かせません。

オフィスのレイアウトはどのようにシミュレーションする?失敗しないためのポイントを紹介

4)ウェルビーイングを意識した環境要素

自然光、緑(バイオフィリックデザイン)、良好な空気質、適切な音環境などは、モチベーションやメンタリティの安定化に貢献します。

4.「働きたくなる場」がもたらす5つの効果

1)生産性の向上

快適で集中できる環境は、作業効率を高めます。特に可変性の高いレイアウトは、タスクごとに最適な空間を選べるため、業務にフィットした働き方が可能です。

2)離職率の低下

“ここで働き続けたい”と感じさせる職場は、従業員のエンゲージメントを高め、定着率向上に寄与します。

3)創造性とイノベーションの促進

多様な人との自然な交流やアイデア交換ができる空間は、組織に新しい発想をもたらします。

4)企業ブランディングの強化

来訪者や採用候補者にも好印象を与えるため、「働きやすそうな会社」という評価につながります。

5)環境配慮とSDGsへの貢献

持続可能な素材を使用した設計や、エネルギー効率のよい空間構成を取り入れることで、環境にも優しい企業姿勢を示すことができます。

 

パーテーションラボの「理想的ワークプレイス」への挑戦

 

5. パーテーションラボの「理想的なワークプレイス」への挑戦

 パーテーションラボ運営のアイピック株式会社は、2023年新本社移転を契機とし、ライブオフィス化ショールームとして、オフィス作りの「実験室」を皆様にご紹介しながら、先端の取り組みを重ねてきました。

1)生産性向上を支えるABWの導入

ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を積極導入。社員一人ひとりが業務目的に応じて最適な場所を選び、柔軟に仕事ができる設計を実現。個人作業・小規模ミーティング・大人数ディスカッションなど、それぞれに適したスペースを自在に確保します。

2)「人と人がつながる場」への進化

パンデミック以降特に重視したのが、対話・交流が生まれる場の設計。自然光やグリーン、木の温もり、やさしい照明を取り入れ、自然と会話が弾む雰囲気をデザイン。「空間デザインが関係性を生み、組織の活力を高める」例として評価されています。

オフィス緑化|グリーニングパーティション

3)「行きたくなるオフィス」のための細やかな仕掛け

「社員が足を運びたくなる」を目標に、居心地と多様性を両立。くつろげるソファスペースやちょっとした打合せができるカフェカウンタースペース。ソファ兼間仕切りなど、用途と気分に合わせて過ごせる空間を提供。これにより社員満足度・定着率ともにアップしています。

オフィスカフェとは?設置方法から活用方法まで解説

昨今の「多様性の尊重」のうえでは、ストレス耐性にデリケートな就活生たちにも「就職したい会社選び」に、「オフィス環境」が企業選びの選択要素で小さくなくなってるということからも、オフィスの居心地と多様性の両立は新たなポイントとして抑えておく必要があります。

「働きたくなる空間」が人材を呼ぶ!|採用に強い、就活生に共感されるオフィス

4)「機動性」と「快適性」の両立を目指す改修

コロナ禍以降の現代オフィスでは、「用途可変型オフィス」を追求が必須といえます。具体的には、出社人数や用途、事業フェーズ・目的ごとに空間レイアウトを柔軟に変更できる設計をとりいれることが欠かせません。

■ 改修事例:エネルギー事業企業のプロジェクト型ワークスタイルに対応した可動間仕切り導入

◆背景と課題

当企業様では、複数のプロジェクトが並行して進行しており、月ごとにチーム編成や働き方が変わるため、固定レイアウトでは柔軟な対応が難しく、以下のような課題を抱えていました。

  • チーム再編のたびにレイアウト変更のコストと工期が発生

  • オープンスペースではWeb会議時の音や視線の干渉がストレスに

  • 一部の社員は集中できる個別空間を求めていた

◆パーテーションによる改修内容

  • ローパーテーション(床置きタイプ)を導入し、空間をモジュール的に再構成可能な構成に変更

  • 施工型パーテーションの会議室に吸音パネルを設置し、音環境にも配慮

  • WEBミーティング用に施工型パーテーションによる半個室ゾーンを設置し視線と音の遮りを両立

  • フリーアドレス運用との連動で「集中エリア」と「協働エリア」を時間帯で使い分ける運用を実施

◆運用例:機動性と快適性を活かした「週単位ゾーニング」

  • 毎週月曜朝、その週のプロジェクト進行状況に応じてパーテーションを再配置

  • 水〜金曜は「集中ブース」や「オンライン会議エリア」「ホワイトボード付きブレストスペース」を柔軟に確保

  • チーム単位でパーテーション内にディスプレイや資料を持ち込める「セミクローズド環境」として活用

  • パーテーションを収納するとすぐに「オープンレイアウト」に戻るため、大規模な模様替えをせずに多様な働き方を実現

◆ 効果

  • レイアウト変更の工数減で、生産性も向上

  • 社員満足度アンケートで「音・視線のストレス軽減」評価が向上

  • 部門間の協働と個人集中のバランスが取れた運用により、業務効率の向上と離席率の減少を実現

このように、パーテーションによる「可変性のある柔軟な間仕切り」は、働き方の変化が早い現代において、機動性(レイアウトの柔軟性)と快適性(音環境や集中力の確保)の両立を図る上で非常に有効です。

プロジェクト型ワークスタイルに対応した可動間仕切りパーテーション導入事例

6. これからのオフィス設計に必須の「機動性×快適性」を叶える、5つのパーテーション活用術

 従業員数や働き方が多様化する現代オフィスでは、「可変性」が重要です。大型テーブルや移動式間仕切りを活用し、1人作業⇔チーム作業、会議⇔リラクゼーションと、スペースの役割を柔軟に「スイッチ可能な空間づくり」が支持されています。

中小企業の限られたオフィススペースでも、「施工型パーテーション」を活用すれば、機動性(可変性)と快適性(環境品質)を両立した空間設計が可能です。以下では、目的別にマルチ運用できる空間設計のポイントを5つに整理してご紹介します。

 

1)集中スペースと共有スペースのゾーニングで「切り替え」を設ける

目的:業務集中とチーム作業の両立

・施工型パーテーションで視線と音を遮る半個室ブースを設置。リモート会議・資料作成・集中作業に活用。

・一方で、壁際や窓側をオープンスペースとして設計し、雑談・打合せがしやすい共用エリアに。

・「集中/協働」を明確に区切ることで、ON・OFFの切り替えが自然と促進。

・視線の高さを変えるベンチや、スタンディングスペースなど高低差で空間にメリハリの設計を取り入れることで、奥行きや活気、立体的なイメージを演出。気分転換や自然なコミュニケーションが生まれる機会を促すことが期待できます。

2)多目的会議室を「可変式パーテーション」スライディングウォールで運用する

目的:限られたスペースを多用途で活用

  • 施工型パーテーションを使って、中規模の会議室を2室に分割できる設計にすることで、
     クローズ時: 少人数の面談/Web会議用の小部屋
     オープン時:全社会議時は一体運用

  • 可動扉や引き戸付き間仕切りを使えば、音環境もコントロール可能で快適性を確保。

3)収納スペースを“間仕切り壁”として機能させる

目的:収納と空間分離を両立

  • パーテーションの一部をキャビネットやロッカーと一体化した設計に。

  • 通路との視線を遮りながら、資料・備品の収納にも貢献するため、スペース効率が高い。

  • 可視性の低い収納ゾーンを“静のエリア”に近接させることで、自然な導線が形成される。

4)執務エリアに「解放感」のあるデザインを取り入れる

目的:開放感と区切りの両立

  • パーテーションに、ガラスやポリカーボネートなどの半透明素材を採用する。ガラスパーテーションは光を遮らず圧迫感もなく、半透明ガラスパネルで必要なプライバシー確保ができます。

  • 「見えるけど閉じられている」空間は、安心感と集中力の両立に寄与。

  • ローパーティションによる「ゆるやかな仕切り」も効果的で、“分断”から“つながり”を具現化します。

5)“将来の企業成長”に備えた可変構造で設計する

目的:レイアウト変更への柔軟対応

  • 施工型パーテーションの可変性を生かして、将来的に移設や開口が可能な設計を選ぶことで、チーム再編・働き方の変化(例:出社⇔在宅の比率変動)・フロア拡張と縮小 への備えが可能に。

  • 「固定しすぎない施工型」が、コスト効率と運用柔軟性の両立を実現します。

 

パーテーションでオフィス環境と企業価値を向上、働くを応援!

 

7.【まとめ】オフィス環境を改善すれば企業価値も向上、パーテーションで「働く」を応援!

 オフィス環境の見直しと改善は、従業員の健康や創造性、エンゲージメント、そして企業価値向上に直結します。
「環境の日」というタイミングで今一度、「働きやすい、働きたくなるオフィス」について考えてみてはいかがでしょうか。

施工型パーテーションは「固定」のイメージが強い一方で、目的別に適切な素材・構造・配置を選べば、柔軟で快適なオフィス空間づくりが可能です。中小規模のオフィスであっても、「限られた空間をいかに多目的に使うか」を意識した設計と運用で、生産性・働きやすさ・企業の魅力向上が同時に実現できます。

ショールームPARTITION LABでは、アイピック株式会社のバリュー・プロポジション(Value Proposition)」である「空間の先に、人を想う」を施工事例で表現した場です。

実際に社員が働く様子や実用的なゾーン設計、さまざまなパーティションの活用例を見学できますので、ぜひご来場ください。

パーテーションラボは、お客様の理想的なオフィス創りを、物理的なスペースの設計や配置だけでなく、働く人の空間に対する総合的なアプローチを想う支援で、企業成長に貢献いたします。

 

企業のオフィス移転等の間仕切りデザイン・内装工事業者はメーカー直販パーテーションラボ公式サイト(本社:東京)。相場の最大50%OFF、累計12万件超の施工実績、国内自社工場完備、熟練の職人が最短施工。無料レイアウト作成、ショールーム見学も歓迎!

 

コチラお読まれています↓

ショールーム案内