■ 改修事例:エネルギー事業企業のプロジェクト型ワークスタイルに対応した可動間仕切り導入 ◆背景と課題 当企業様では、複数のプロジェクトが並行して進行しており、月ごとにチーム編成や働き方が変わるため、固定レイアウトでは柔軟な対応が難しく、以下のような課題を抱えていました。 チーム再編のたびにレイアウト変更のコストと工期が発生 オープンスペースではWeb会議時の音や視線の干渉がストレスに 一部の社員は集中できる個別空間を求めていた ◆パーテーションによる改修内容 ローパーテーション(床置きタイプ)を導入し、空間をモジュール的に再構成可能な構成に変更 施工型パーテーションの会議室に吸音パネルを設置し、音環境にも配慮 WEBミーティング用に施工型パーテーションによる半個室ゾーンを設置し視線と音の遮りを両立 フリーアドレス運用との連動で「集中エリア」と「協働エリア」を時間帯で使い分ける運用を実施 ◆運用例:機動性と快適性を活かした「週単位ゾーニング」 毎週月曜朝、その週のプロジェクト進行状況に応じてパーテーションを再配置 水〜金曜は「集中ブース」や「オンライン会議エリア」「ホワイトボード付きブレストスペース」を柔軟に確保 チーム単位でパーテーション内にディスプレイや資料を持ち込める「セミクローズド環境」として活用 パーテーションを収納するとすぐに「オープンレイアウト」に戻るため、大規模な模様替えをせずに多様な働き方を実現 ◆ 効果 レイアウト変更の工数減で、生産性も向上 社員満足度アンケートで「音・視線のストレス軽減」評価が向上 部門間の協働と個人集中のバランスが取れた運用により、業務効率の向上と離席率の減少を実現 このように、パーテーションによる「可変性のある柔軟な間仕切り」は、働き方の変化が早い現代において、機動性(レイアウトの柔軟性)と快適性(音環境や集中力の確保)の両立を図る上で非常に有効です。 6. これからのオフィス設計に必須の「機動性×快適性」を叶える、5つのパーテーション活用術 従業員数や働き方が多様化する現代オフィスでは、「可変性」が重要です。大型テーブルや移動式間仕切りを活用し、1人作業⇔チーム作業、会議⇔リラクゼーションと、スペースの役割を柔軟に「スイッチ可能な空間づくり」が支持されています。 中小企業の限られたオフィススペースでも、「施工型パーテーション」を活用すれば、機動性(可変性)と快適性(環境品質)を両立した空間設計が可能です。以下では、目的別にマルチ運用できる空間設計のポイントを5つに整理してご紹介します。