リモートワークとオフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークが定着し、オフィスの役割は大きな転換期を迎えています。2025年を経て、オフィスは単なる「作業を行う場所(コスト)」から、企業の成長戦略を加速させる「企業の成長エンジン(投資)」へとその価値基準が明確に変わりました

本コラムでは、弊社経営企画部の分析のもと、2026年の主流となるオフィス空間のトレンドと、今あえて「出社する価値」とは何かを紐解きます。さらに、空間構築のソリューションであるパーテーションが、いかにして企業の経営課題を解決する戦略的ツールになり得るのか、内装間仕切りのプロフェッショナルとしての視点から解説いたします。出社の価値を向上させるオフィススタイルや空間デザインに投資をしたい企業の担当者の方は、戦略的なオフィス空間を実現にむけて参考にしてください。

 

1.ハイブリッドワーク時代に問われるオフィスの存在価値

 ハイブリッドワークが定着した今、オフィスの存在価値が問われています。ここでは、3つの観点からオフィスの存在価値を見ていきましょう。

リモートワークにより出社の理由があいまいに

近年、リモートワークの普及により、「オフィスに出社する必要性」が見えにくくなっています。

リモートワークでは、資料作成や打ち合わせ、情報共有など、業務の多くをオンラインツールで行います。これまでオフィスで行うのが当たり前だった作業も、自宅やサテライトオフィスで十分に対応できるようになりました。このような背景が、「リモートワークで十分に仕事ができる」と感じる社員を生み、出社率やオフィス利用率の低下を招く要因になっています。

また、Web会議システムやチャットツールの普及により、関係者全員がオンライン上で円滑に意思決定できる環境が整ったことも、オフィス出社の必要性を感じにくい理由の一つです。出社を通勤時間やコストの無駄と捉える社員もいるため、企業がオフィスの存在価値を再定義する姿勢が求められています。

コラボレーション不足・企業文化の希薄化という課題も

社員の多くがリモートワーク中心になると、コラボレーション不足や企業文化の希薄化が起こりやすくなります。

従来のオフィス環境では、通路や給湯スペースなどで、社員同士の日常的なコミュニケーションが生まれていました。しかし、リモートワークでは業務外の雑談や非公式なコミュニケーションが生まれにくく、社員同士のコラボレーションが不足します。その結果、新入社員が企業文化を体感できず、組織への帰属意識の低下を招いてしまうでしょう。

このような課題に取り組むためには、企業が偶発的な会話や部署を越えた交流を促進し、コラボレーションの機会を生む工夫が求められています。

今、オフィスに求められる価値

これからのオフィスには「出社の価値」が求められています。

出社の価値を感じるオフィスは、対面のコミュニケーションや創造的な議論を促す場として機能する必要があります。そのため、既存・新入社員関係なく会話をしやすい空間設計や、自然に人が集まる共用スペースなどを整えると効果的です。

オフィスで人と人がつながると、社員が「出社して良かった」と感じる体験を生み出しやすいです。そのため、企業は、オフィスが継続して組織の一体感を高められる場所になるように工夫しましょう。

 

2. 2026年のオフィストレンドは「選ばれる空間」への進化

 2026年、企業が直面している最大の課題の一つが「人材の確保と定着(エンゲージメント向上)」です。ザイマックス不動産総合研究所の調査によれば、就職活動中の学生の約7割以上が「オフィス環境が志望度に影響する」と回答しています

これからのオフィスは、求職者や従業員から「選ばれるための環境」であることが絶対条件となります 。出社率のコントロールといった制度面の整備だけでなく、出社した際に「誰と、どのような体験ができるか」という「従業員体験(EX)」を高める空間設計が求められています

新入社員や来訪者の視点からの視点も設計に活かす

このような観点から、オフィスの空間デザインを計画する際は、新入社員や来訪者の視点を意識した設計も有効です。。

例えば、新入社員や来訪者に好印象を与え、良い体験を積み上げられる空間デザインのオフィスなら、帰属意識の形成も期待できます。体験を設計するには、オフィスを客観的に見ながら設計を進めることが大切です。

オフィスを訪れた誰もが快適さや安心を感じられるような空間デザインだと、人材採用や社員定着の観点からもメリットが大きいでしょう。

 

これからのオフィスは、求職者や従業員から「選ばれるための環境」であることが絶対条件となります 。

 

3.2026年のオフィスデザインにおける3大潮流

 2026年のオフィスデザインにおける3大潮流は、「ブランディング(らしさ)」「サステナブル」「ウェルビーイング」の3つです。それぞれの詳細について解説します。

①「らしさ」で差をつけるブランディングオフィス

企業のアイデンティティを空間で具現化し、他社との差別化を図るデザインが注目されています。

  • ストーリーとカルチャーの反映: 単に企業のロゴやコーポレートカラーを配置するのではなく、企業が「なぜその事業をやるのか」「どう働くのか」といったストーリーや行動規範をデザインに落とし込みます。例えば、「意思決定が速い」というカルチャーがあれば、立ちミーティングの場を動線上に配置するといった工夫が挙げられます。
  • 採用力とエンゲージメントの強化: 流行にとらわれない唯一無二の「らしさ」を語れるオフィスは、社員のエンゲージメント向上や優秀な人材の獲得(採用強化)に直結します。候補者がエントランスから面接室へ向かう導線の中で、会社のミッションや働く様子を自然に感じ取れるような空間設計が求められています。

② 「素材」から「循環設計」へと進化するサステナブルオフィス

上場企業におけるESG情報開示の義務化などの背景もあり、環境に配慮したサステナブルなオフィスづくりは今や必須条件となっています。

  • 環境配慮型素材の活用: 循環型家具や再生素材、カーボンオフ商材の採用が進んでおり、メーカーから発行される環境配慮型商品出荷証明書をオフィスに掲示する企業も出てきています。また、使用しなくなった企業独自のアイテムをアートとして再活用する取り組みなども見られます。
  • プロジェクト全体での「循環設計」: 単にエコな素材を選ぶだけでなく、空調設備などの移設を極力抑える、将来の人員増減に対応しやすいモジュール家具を採用する、既存什器を「使う・直す・売る・寄付する」に分類して廃棄を最小化するなど、設計から運用までのライフサイクル全体を見据えた工夫が主流になっています。

③感覚多様性に応える「ウェルビーイング」を叶えるオフィス

AIの進化により業務の効率化が進む中、オフィスに求められる価値は従来の「生産性向上」から「居心地の良さ」へと変化しています。

  • 心身の健康と心理的安全性: 自然光や植栽を取り入れた空間、カフェやホテルのような快適さなど、働く人の心身の健康(ウェルビーイング)を支える環境が重視されています。
  • 「集中と回復」の設計: 休憩室を設けるだけでなく、照明や音、視線といった日常のストレス源を減らす設計が効果的です。また、窓際のカウンターや植栽の抜けなど、1分間でリフレッシュできるような「小さな余白」を作ることが集中の持続に繋がります。
  • 感覚多様性への配慮: 音や光に対する感覚は人それぞれ異なるため、通話不可の「静」な席、小声OKの「半静」な席、会話OKの「動」な席といったように、静けさにグラデーションを持たせ、社員が好みの環境を選べるようにすることが重要視されています。

これらの潮流は、単に見た目をおしゃれにするためのものではなく、企業の価値観を体現し、変化に柔軟に対応しながら、働く人々の体験価値を最大化するための戦略的なアプローチだと言えます。

 

4. 2026年の主流4つのオフィススタイル

 これからのオフィスを「成長エンジン」として機能させるために、以下の4つが主流となります。

① 偶発的な共創を生む「マグネットスペース」

AIによる業務効率化が進む中、オフィスに求められるのは「人間にしかできない創造的対話」です 。部署間の垣根を超えたコミュニケーションを誘発するため、人が自然と集まるカフェスペースやラウンジエリアを意図的に配置する「マグネットスペース」の設計が重要視されています 。予定調和ではない立ち話から、新たなイノベーションの芽が生まれます

② ABWの進化と「ハイブリッドワーク」環境

業務内容に合わせて働く場所を選ぶABW(Activity Based Working)は定着し、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークに適したオフィス環境が求められています。業務内容にあわせて働く場所を選択できるよう、柔軟性と多様性を備えたワークスペースがあるのが特徴です。オンライン会議の定着により、オフィス内での「音」の課題が浮き彫りになりました。そのため、周囲への騒音配慮と対面でのコラボレーションを両立させるべく、「喋って良いエリア」と「無音の集中エリア」を明確にゾーニングする設計が必須となっています

③ 心身を整える「バイオフィリック&ウェルビーイング」

従業員の心身の健康(ウェルビーイング)を支える設計は、企業の重要な投資です 。自然光を最大限に取り入れ、植物(グリーン)や木目調、くすみカラーといった自然界の要素を取り入れる「バイオフィリックデザイン」が主流となっています 。視覚的なリラックス効果だけでなく、触り心地の良い素材などを通じて、五感に訴えかける「家よりも心地よい」空間づくりが定着しています

④ 企業価値を高める「サステナブル&フレキシブル」設計

環境への配慮(ESG対応)は、企業のブランド価値に直結します。再生樹脂やリサイクル建材などの「サステナブル素材」を使用した空間設計が標準化しつつあります 。また、組織変更や人数の増減に即座に対応できる「可変性(フレキシビリティ)」を持たせたレイアウトも、無駄な改修コストを抑える上で重要です

5.住宅とオフィスで共通する2026年のインテリアトレンド

 2026年は住宅もオフィスも「見た目の美しさ」だけにとどまらず、環境への配慮、心身の健康、テクノロジーを活用した柔軟性を兼ね備えた、より人間中心の居心地の良い空間づくりへとシフトしている点が大きな共通項です。

①自然を取り入れる「バイオフィリックデザイン」と「ウェルビーイング」

心身の健康(ウェルビーイング)を重視し、空間に自然を取り入れるアプローチが両者で共通しています。

  • 住宅: 単に植物を置くだけではなく、リビングウォールや天然石の活用、採光効率の最適化など、自然と視覚的・素材的に一体化するデザインが求められています。また、空気の質や防音、自然な概日リズムの照明パターンを取り入れた「健康中心」の空間づくりが需要を集めています
  • オフィス: オフィスでも同様に、ワーカーの癒しと健康を支えるインフラとして木目やグリーンといった「生きた素材」が不可欠になっています。認知機能を高めるバイオフィリック要素や、概日リズムに反応する自然光を取り入れる「ニューロデザイン」が注目されています

②環境に配慮した「サステナビリティ・循環型設計」

環境への配慮は、住宅・オフィスの両方で標準的な要件になりつつあります。

  • 住宅: FSC認証木材やリサイクル石材、低VOC(無溶剤)仕上げなど、持続可能な素材や環境・健康に配慮した家具への需要が高まっています
  • オフィス: ESG(環境・社会・ガバナンス)対応の一環として、カーボンニュートラルな素材や再生素材の採用が進んでいます。また、将来の増減員に対応しやすいモジュール家具を選定するなど、廃棄を最小化するライフサイクル全体での「循環設計」が主流になっています

③変化に柔軟に対応する「モジュール性とフレキシビリティ」

用途や人数の変化に合わせて空間を変えられる柔軟性が求められています。

  • 住宅: 仕事、休息、娯楽など複数の用途に部屋を切り替えられるよう、可動式の間仕切りやモジュール式の家具・収納システムがトレンドになっています
  • オフィス: 組織変更や多様な働き方に即座に対応できるよう、取り外し可能な壁(可動間仕切り)やモジュール式の作業エリアなど、将来に備えた可変性の高いレイアウトが重宝されています

④温かみと安心感を与える「アースカラーと曲線デザイン」

視覚的なリラックス効果をもたらす色使いや形状も共通しています。

  • 住宅: サンドブラウン、オリーブ、テラコッタといった温かみのあるアースカラーが人気を集めています。さらに、鋭角な家具から、柔らかさや流れるような感覚を生み出す「丸みを帯びた曲線美」のソファやテーブルへと人気がシフトしています
  • オフィス: ストレスを最小限に抑えるための「湾曲したアーキテクチャ」や、丸みによる安心感を取り入れたデザインが採用されています。色使いにおいても「くすみカラー」が人気を集め、木目と組み合わせた「温かみのあるモダン」など、自宅のリビングのように居心地の良い空間が好まれています

⑤テクノロジーのシームレスな統合(スマート化)

最新のテクノロジーを空間に溶け込ませる工夫が進んでいます。

  • 住宅: スマート照明や音声制御デバイスなどがデザインの中核となり、機能性を保ちつつ視覚的に煩雑さを感じさせないミニマルな統合が求められています
  • オフィス: AIツールやセンサーを活用してオフィスの使用状況をリアルタイムで追跡し、照明や空調を最適化するインテリジェントな管理が進んでいます。ITソリューションを活用したストレスフリーな環境がオフィスの付加価値を左右します

5. 今考えるべき、リモート時代における「出社の価値」とは?

リモートワークで個人作業が完結できる時代において、企業は「わざわざ出社する価値」を再定義しなければなりません 。その答えは、以下の3点に集約されます。

①帰属意識と企業カルチャーの共有

リモートでは希薄になりがちな、会社への愛着(エンゲージメント)や同僚との信頼関係を構築する場としての価値です 。企業のアイデンティティを体現したオフィスは、視覚的にカルチャーを伝えます

②イノベーションの誘発

Zoomなどの予定された会議ではなく、対面だからこそ生まれる熱量や、偶発的な「社内共創」の機会です

③自宅を超える高機能な環境

自宅では集中しにくい従業員に対し、優れた音響環境や人間工学に基づいた家具など、高品質でオンオフの切り替えができるワークスペースを提供することです

リモート時代の「出社の価値」は、もはや「場所」の提供ではなく、「体験」の提供にシフトしています。企業が考えるべきは、「全員を一律に出社させる」ことではなく、上記のような「出社でしか得られない価値」を特定し、それを最大限に発揮できるような日や場所を設計することです。

  • 出社の目的化: チームビルディング、アイデア出し、複雑な問題解決、新人教育、重要顧客との交渉など、「顔を合わせる」ことが効果的な活動に限定して出社を促す。

  • オフィスの再定義: デスクワーク中心から、コラボレーション、コミュニケーション、集中(個室)といった目的に応じたエリア分けや、社員が「行きたくなる」ような魅力的な空間づくり(カフェスペースの充実など)を進める。

出社とリモートワークそれぞれの長所を理解し、業務の性質や個人の状況に応じて柔軟に使い分ける「ハイブリッドワーク」こそが、これからの時代の働き方の最適解となるでしょう。その中で、「出社の価値」を正しく認識し、活用することが、組織の生産性と社員の幸福度を高める鍵となります。

6.AIの進化は将来のワークスペース設計にどう影響する?

 AIの進化は、将来のワークスペース(オフィス)設計に多角的な影響を与えます。主に「空間の管理・運用」「レイアウトの要件」「オフィスの存在意義」、の3つの側面で大きな変化をもたらすと予測されています。

①AI主導のインテリジェントな空間管理

AIはオフィスの運用状況をリアルタイムで最適化するツールとして機能します。
  • リアルタイムの追跡と最適化: センサーを通じてスペースの占有率を監視し、予測モデルがレイアウト、照明、空調の変更を自動的に提案することで、エネルギー効率と生産性を最大化します
  • 行動ヒートマップなどを活用することで、使われていない無駄なスペースを最小限に抑えるスマートな管理が可能になります

②「AIと働く」ことを前提としたレイアウト設計

AIをツールとして使うだけでなく、チームメンバー(パートナー)として共に働く前提の空間づくりが求められます

  • 「話せる場所」と「守れる場所」のニーズ増: AIによる音声入力や会議の自動要約が日常的になるため、オフィス内では通話や収録、議論のためのスペースがこれまで以上に必要になります
  • スペースの最適配分: 同時に、機密情報や個人情報を扱う会話を守る環境も必要なため、単に大きな会議室を増やすのではなく、「1〜2人用のブース」「少人数用会議室」「オープンな協働スペース」をバランスよく配置し、扱う情報レベルに応じて使い分ける設計が主流になります

③オフィスの価値が「作業」から「創造的対話」へシフト

AI搭載PCなどの普及により個人の事務作業が効率化され、オフィスでの作業時間は短縮されます。これにより、オフィスに求められる役割が大きく変わります。

  • 人間にしかできない共創の場: オフィスは固定席が並ぶ場所から、AIには代替できない「人間にしかできない創造的対話」や、偶発的なアイデア(イノベーション)を生み出すためのコミュニケーション空間へと再編されます
  • 居心地の良さの追求: 作業効率の追求以上に、人が集まり、安心して意見を出し合える「居心地の良さ」や「心理的安全性」を高める空間(カフェやホテルのような快適さ、自然を取り入れたデザインなど)の価値が高まります
このように、AIの進化はオフィスのテクノロジー化を推し進めるだけでなく、逆説的に「人間同士のリアルな繋がりや温かみ、快適さ」をオフィスの最大の価値として浮き彫りにする役割を果たしています。

7. 「出社の価値」を高めるために、パーテーションでゾーニング

 こうしたトレンドや出社の価値を実現する上で、内装の根幹をなす「施工型パーテーション」は、単なる空間の仕切り(壁)ではなく、企業の経営課題を解決する多機能なソリューションへと進化しています
アルミパーテーションやスチールパーテーション、さらに機能パーテーションを意図的に組み合わせることで、以下のような戦略的なゾーニングが可能になります。

①【スチールパーテーション】を活用した情報保護のゾーニング

オンライン会議の定着やAI音声入力の普及により、オフィス内には周囲への騒音に配慮した「話せる場所」と、機密情報を「守れる場所」の両方が求められています ここで、遮音性や堅牢性に優れたスチールパーテーションを活用することで、「秘匿性が担保されたエリア」と「無音の集中エリア」を明確に切り分けるゾーニングが可能になります。また、再生鋼材を利用したパーテーションを採用することで、企業の環境配慮(ESG対応)やサステナビリティ目標の達成にも直結します

②【アルミパーテーション×ガラス】で「可変性」と「開放感」を両立するコラボレーション空間

AIには代替できない「人間にしかできない創造的対話」や偶発的なイノベーションを生むためには、自然と人が集まる協働スペース(マグネットスペース)の設計が重要です 将来の組織変更や多様な働き方に即座に対応できるよう、施工性が高くレイアウト変更が容易なアルミパーテーションを活用することで、無駄な改修コストを抑えた「可変性の高い(フレキシブルな)レイアウト」を実現できます
さらに、一部をガラスパーテーションにすることで、自然光を空間の奥まで届け、視線が抜ける「風通しの良い社風」を視覚化できます。ブラックフレームなどでスタイリッシュにまとめれば、社員の心理的安全性を高め、孤独感を解消する居心地の良い空間となります

③【吸音パーテーション】を用いた音の環境最適化

大掛かりな建築工事を行わずにオープンスペースの一角をゾーニングしたい場合は、壁面自体に吸音材を組み込んだ吸音パーテーションが絶大な効果を発揮します。空間を区切るだけで、ハイブリッドワーク最大のストレスである「音」の問題を劇的に改善できます

④テクノロジーと融合するスマート志向の空間デザイン

今後主流になると予想されているスタイルの4つ目は、テクノロジーと融合するスマート志向の空間デザインを持つオフィスです。オンラインと出社を組み合わせたハイブリッドな働き方の普及に伴い、オフィスに機能性を付加する必要性が高まっています。ここでは、主なポイントを3つ紹介します。

オンライン参加者を前提に会議空間を設計する

オフィスの会議室は、オンラインでの参加者が可能な前提で設計しましょう。

Web会議やリモートワークの普及により、オンラインで会議に参加する人が増えています。しかし、Web会議の音声や映像の質が低いと、参加体験に差が生まれたり、スムーズな会議進行を妨げたりしてしまいます。そのため、会議室を設計する際は、オンライン利用を前提にした設備投資を行うのがおすすめです。

オンライン利用がスムーズな会議空間なら、誰もが公平に会議に参加できる環境が整います。

機器配置を含めてブース単位で環境を最適化する

スマート志向の空間デザインを目指すなら、ブース単位で環境を整えましょう。

例えば、Web会議をスムーズに行うためには、カメラやマイクの適切な配置が欠かせません。ブース単位で空間設計の段階から最適な配置を考えておくと、安定したWeb会議の運用を実現できます。

ブースでの業務遂行が快適だと、自宅やサテライトオフィスよりも、オフィスで仕事をする出社の価値を感じる社員が増えるでしょう。

将来の技術導入を想定し拡張性を持たせる

将来の技術導入を想定した空間デザインも、スマート志向のオフィスに欠かせない要素です。

AIやVRなどのテクノロジーは日々進化しているため、今後の業務に活用される機会もさらに増えていくでしょう。企業がこのような変化に対応するには、あらかじめ拡張性を意識したオフィス空間を整えておくことが重要です。

設備やレイアウトに柔軟性を持たせておけば、新しい技術を導入する際にも大きな改修を行う必要がなく、スムーズに対応できます。その結果、オフィス空間に長期的な価値を生み出せるでしょう。

⑤ ESG対応と工期短縮(2025年問題への対応)

当社のシステムパーテーションは、再生鋼材の利用や移設・リユースが容易な設計となっており、企業のサステナビリティ(ESG)目標の達成に貢献します 。また、現場での加工を最小限に抑えた簡易施工設計により、職人不足が懸念される「2025年問題」に対応しつつ、短工期でのレイアウト変更を可能にしています

職人不足が懸念される「2025年問題」は、建設業界にとって特に深刻な課題です。これは、団塊の世代(1947~1949年生まれ)が2025年に75歳以上の後期高齢者となり、大量の退職者が出ることで、人手不足がさらに悪化すると予想される社会問題です。

建設業界は以前から人手不足や高齢化が進んでおり、この問題が技術継承の難しさや、労働者一人あたりの負担増大、ひいては企業倒産のリスクを高める可能性があります。

このように、用途や扱う情報レベルに応じて、遮音性の高いスチール、柔軟なアルミ、開放感を生むガラス、音を整える吸音パーテーションを適材適所で絡め、「1〜2人用のブース」や「少人数用会議室」としてバランス良く配置することが重要です。これにより、「自宅を超える高機能でオンオフの切り替えができる環境」という、確固たる出社の価値を生み出すことができます
2026年最新|トレンドのオフィススタイル・空間デザイン、今考えるべき出社の価値とは?

まとめ:オフィスは「出社の価値を持つ場所」へ

 社員同士の偶発的な対話や意思疎通を生み、企業文化や帰属意識の形成を行うなど、今後のオフィススタイルに求められるポイントはさまざまです。そのため、集中と交流を両立させる設計や、自然なコミュニケーションを促す空間デザインが欠かせません。

本記事で紹介したこれから主流となる4つのオフィスデザインは、社員の出社の価値を高める体験を生み出してくれます。

ハイブリッドワークが広がる今、オフィスは「ただ仕事をする場所」ではなく「出社の価値を持つ場所」へと変わっています。

2026年のオフィス構築は、表面的なデザインの追求ではありません。「その空間で過ごす人がどう変化し、結果として組織にどのような利益をもたらすか」という逆算の思考が求められます

パーテーションは、光を操り、音を整え、空間の用途を自在に変化させる「企業の成長エンジン」を駆動させるための重要なパーツです。

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