1.OAフロアとは

 OAフロアとは、「フリーアクセスフロア」とも呼ばれており、OAはオフィスオートメーションの略称になり、「配線を収納するための二重床」のことを指します。

床にパネルを設置することで、床とパネルの間に隙間をつくり、その間に配線を通せるようにする床のことです。

床下に空間を作ってケーブルを収納することができる床材のOAフロアは、オフィス環境を整えるうえで非常に便利なアイテムです。

 

 

オフィスの間仕切り工事の主要な付帯工事としてご要望の多いネットワーク工事、OAフロア工事に関して、主な種類とメリット・デメリットをご紹介いたします。

 

2.OAフロア導入のメリット

 OAフロアの導入には、以下のようなメリットがあります。

 

  1. 配線の整理・管理が容易になる OAフロアには、床とパネルの間に配線を通すためのスペースがあります。このスペースを活用することで、配線を床下に隠すことができ、配線の整理・管理が容易になります。

  2. レイアウト変更がしやすくなる OAフロアを使用することで、配線が床下に収まるため、机や家具の配置を自由に変更できます。また、OAフロアのパネルも自由に組み合わせることができるため、柔軟なレイアウト変更が可能です。

  3. メンテナンスが容易になる OAフロアには、配線を収納するためのスペースがありますので、配線の故障などが発生した場合、床下から修理することができます。また、OAフロア自体もパネルを交換するだけで簡単に修理できるため、メンテナンスが容易になります。

  4. 設置コストが削減できる OAフロアは、配線を配管で管理する場合に比べ、配線を直接床下に収納するため、配管工事が必要なくなります。そのため、設置コストを削減することができます。

 

 

3.OAフロアの有効な使い方

 OAフロアを設置することで、床面の凸凹や配線の乱雑さが解消され、オフィスの外観がすっきりとし、美しく整い、プロフェッショナルな雰囲気が醸し出されます。

美しいオフィス空間は、社員だけでなく来客やビジネスパートナーにも好印象を与え、企業イメージの向上につながります。

 

 

配線類を隠すことができるので、床面が整理整頓されます。配線類が床上に露出することで引っかかったり、転倒するといった危険性が減少し、社員の安全性が向上します。

また、配線類が床上に散乱していないため、デスク周りなどの作業スペースが広く、作業効率の向上にもつながります。

以下の特長を踏まえることで、OAフロアの有効な使い方を得ることでできます。

 

  1. 配線スペースとしての活用 OAフロアは、床下に配線を収納するためのスペースがあります。このスペースを活用することで、配線を整理・管理することができます。また、OAフロアには、配線を通すための穴が開いているため、配線を自由に引き回すことができます。このため、オフィス内で機器を移動させる場合でも、配線を変更する必要がなく、配線工事の手間が省けます。

  2. 空間のレイアウト変更 OAフロアには、パネルを自由に組み合わせることができます。そのため、オフィスのレイアウトを自由に変更することができます。机や家具の配置の自由度が高まりますので、空間の使い方を最適化することができます。

  3. 騒音対策としての活用 OAフロアは、二重床のため、騒音を防ぐ効果があります。また、OAフロアの下には、防音材を敷くことができますので、さらに騒音対策ができます。オフィス内での騒音対策にも、OAフロアの導入が有効です。

  4. 照明効果の向上 OAフロアは、床面積を広く取ることができるため、照明効果を向上させることができます。また、OAフロアには、LEDライトを埋め込むことができます。LEDライトを使用することで、省エネ効果を発揮することができます。

 

4.OAフロアの種類と選び方

 一般的にOAフロアは、置敷タイプ支柱タイプの2つに分けられます。

 

(引用:共同カイテックOAフロア

 

まず、置敷タイプは、床に敷き詰めるだけで使えるタイプです。

床面に直接敷くことで、床下にケーブルを収納するスペースを作ることができます。通常、床下には約10cm〜30cmほどのスペースが確保されています。このスペースにケーブルを収納することで、床面にはケーブルが露出せず、スッキリとしたオフィス環境を実現することができます。

一方、支柱タイプは、床面から約50cm程度上がった場所に、支柱と呼ばれる柱を立て、その上に床板を敷き詰める形式のOAフロアです。支柱と床板で構成されるので、床下にスペースが確保できます。支柱を立てることで、床下にケーブルを収納できるほか、床面の高さを変更することもできます。また、床面の高さを上げることで、床下に配線を通すことができるため、配線の引き回しがしやすくなります。

オフィスの環境や使用する機器に合わせて、予算も含めたプライオリティによって、適切なOAフロアを選ぶことが大切です。

 

5.OAフロア種類別「置敷タイプ」のメリット・デメリット

 置敷タイプは、一般的なオフィスで導入されることが多いスタンダードなタイプです。

床面に直接敷き詰めるだけで簡単に設置できます。そのため、施工期間が短くて済み、工期を短縮することができます。また、設置作業に必要な工具や機器も比較的少なく、人件費や機材費を削減できます。さらに、支柱タイプと比較して材料の使用量が少なくて済むため、材料費も抑えることができます。したがって、費用を極力抑え、新規開業時や、現オフィスのリフォームでOAフロアにしたい場合にオススメです。簡単に撤去できるので、退去時の原状回復などの際も便利です。

 

<置敷タイプのOAフロアはこんなシーンやユーザーにオススメ>

  1. 仮設オフィスや短期的な施設: OAフロアの置敷タイプは、仮設オフィスや短期的な施設に適しています。このような施設では、配線や電源の設置が必要ですが、設置期間が短いため、支柱タイプのOAフロアを設置するのは手間がかかります。一方で、置敷タイプのOAフロアは簡単に設置でき、取り外しも容易です。

  2. コスト重視のユーザー: 支柱タイプのOAフロアは、収納力や機能性が高く、デザイン性も優れていますが、それに比べてコストが高くなります。そのため、低コストでオフィス環境を整えたいユーザーには、OAフロアの置敷タイプが適しています。

  3. 小規模オフィス: OAフロアの置敷タイプは、床面積が小さいオフィスに適しています。支柱タイプのOAフロアは、支柱の数が多くなりがちで、スペースを取ってしまいます。一方で、置敷タイプのOAフロアは、床面積を有効活用することができ、コンパクトなオフィス環境を実現できます。

 

ただし、支柱タイプに比べて耐荷重性や防音性に劣る場合があります。

 

6.OAフロア種類別「支柱タイプのメリット・デメリット

 支柱タイプのOAフロアは、耐久性が優れているため、大型オフィスで人の出入りが多い企業にオススメです。

置敷タイプに比べて、配線を収納するためのスペースが多くあります。そのため、コールセンターなどの電話線やLANケーブルなどの配線類が多いオフィス環境には適しています。

支柱タイプのOAフロアは、床下に支柱を立て、支柱に設置したフレームに床材をはめ込む形式となっています。このフレームは、床面積全体にわたって支持するため、大きな荷重にも耐えられるようになっています。また、支柱タイプはフレキシブルに配線のルートを変更できるので、配線に合わせたフロアレイアウトが可能となります。

そのため、多くの配線を必要とするオフィス環境では、配線をスムーズに収納するために支柱タイプのOAフロアが適しています。

 

<支柱タイプのOAフロアはこんなシーンやユーザーにオススメ>

  1. 多くの配線を使用するオフィスや施設:IT企業や通信企業、病院、学校、ホテルなどが挙げられます。多数のデバイスや機器があるため、配線が増えてしまうことがあります。

  2. オフィスレイアウトを頻繁に変更する企業:例えば、営業所や販売店、イベント会場などが挙げられます。支柱タイプのOAフロアは、収納スペースがあるため、レイアウト変更のたびに配線を再度引き直す必要がありません。

  3. 防災対策を重要視しなければならないシーン:地震や火災のリスクが高い企業や団体が挙げられます。支柱タイプのOAフロアは、床面に設置するタイプのOAフロアよりも、非常時に配線をすばやく取り外せるため、避難時の安全性を高めることができます。

 

デメリットとしては、置敷タイプに比べて工事期間が長く、施工に専門的な技術が必要であるために施工コストが高くなることです。また、支柱によって床が持ち上がるため、高さが若干あがり、天井が低い場合には、天井高が狭くなってしまうという問題があります。さらに、支柱自体が邪魔になることがあるため、レイアウトの自由度が低くなる可能性もあります。

 

7.OAフロアを選ぶ際のポイント、まとめ

 

  1. 施工期間・費用 OAフロアの施工期間や費用は、設置する面積やタイプによって異なります。使用目的や予算に合わせて適切なOAフロアを選びましょう。

  2. 配線方法・配線収納容量 OAフロアは配線を収納するためのものでもあります。配線をどのように引くか、収納するかによって、OAフロアの種類を選ぶ必要があります。また、OAフロアの収納容量は、設置するオフィスのニーズに合わせて選ぶことが大切です。

  3. 耐荷重 OAフロアには耐荷重があります。耐荷重が低いOAフロアを選ぶと、重い家具や機器を置いた際に床が沈み込んでしまうことがあります。設置する家具や機器の重さに応じたOAフロアを選びましょう。

  4. 材質 OAフロアには、スチールや木材、プラスチックなどの材質があります。使用する目的やデザインによって選択することが重要です。

  5. 施工条件を確認する OAフロアを設置する前に、施工条件を確認する必要があります。例えば、床面の平坦性や天井高、既存床材の状態など、施工前に確認しておくことで、施工後にトラブルが起きるリスクを軽減できます。

 

8.OAフロアにはタイルカーペットがおすすめ

 タイルカーペットは、1枚単位で敷き替えることができ、配線の変更や増設が必要な場合でも、該当する箇所のカーペットを取り外して、配線を変更または追加することができます。

タイルカーペットを使用することで、配線の変更や増設が容易になり、オフィスのレイアウト変更や設備の追加などの際にも柔軟な対応が可能となります。

 

 

タイルカーペットには多様なデザインがあるため、オフィスの雰囲気やイメージに合わせた床材の選択ができます。一般的に、シンプルで無地のものから、模様入りのものまで、多岐にわたっています。また、カーペットの材質によっても、見た目や肌触りが異なります。

例えば、ウール素材のものは、高級感があり柔らかく暖かい肌触りが特徴です。

ウッド調やコンクリート調のフロアタイル(塩ビタイル)は、耐久性が高く手入れが簡単であるため、オフィスの床材として人気があります。また、グレーのタイルカーペットと比較して、よりスタイリッシュな印象を与えることができます。

天然素材のフローリング材は温かみや優しい質感があり、視覚的にも明るく爽やかな印象を与えます。そのため、カフェスペースやリフレッシュスペースとの相性が良く、訪問者や従業員にリラックス効果を与えることができます。また、フロアタイルの天然素材は耐久性も高く、メンテナンスも比較的簡単なため、オフィス空間においても使いやすい素材として注目されています。

デザインや材質を選ぶ際には、OAフロアの用途やデザインと合わせて、慎重に選ぶことが大切です。

 

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OAフロアを導入することで、配線の整理整頓、トラブルや怪我の防止、家具のレイアウトの自由化、掃除のしやすさ、オフィスの見た目の改善など、さまざまなメリットが得られます。そのため、オフィス環境を整えたい場合には、OAフロアの導入を検討してみることをおすすめします。

 

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