トイレブースには、さまざまな特色や寸法のものがあります。企業や学校、病院、商業施設など、設置先に合うトイレブースを選ぶには、サイズの確認や寸法選定が欠かせません。適切なトイレブースを選定するには、具体的にどのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか。

本記事では、トイレブースの設置を検討している方に向けて、トイレブースのタイプや寸法を選ぶ際のポイント、扉や納まりなどを詳しく説明します。快適なトイレブースに求められることも紹介するので、設置環境に適したトイレブースを選定しましょう。

 

1.トイレブースとは

 トイレブースとは、トイレの広い空間をパーテーションや扉、笠木などのパネルで間仕切りした個室を指します。

 

設置する場所に合った素材やサイズ、性能を持つトイレブースを選べば、安全で明るいトイレ空間作りが可能です。そのため、トイレブースの種類や特性、理想的な寸法などを理解しておくと、空間に適したブースの選定がしやすくなります。

 

2.トイレブースのタイプ

トイレブースのタイプには、さまざまな種類があります。ここでは、設置場所に応じたタイプとその特徴を5つ紹介します。

ベーシックタイプ

トイレブースのタイプの1つ目は、ベーシックタイプです。

ベーシックタイプは、標準的なトイレブースで耐久性に優れています。また他のトイレブースに比べると、比較的安価で導入しやすいのも魅力です。そのため、学校や公共施設、一般的なオフィスなどに適しています。

一般的に、ベーシックタイプの芯材には「ペーパーハニカム」や、木片に接着剤などを混ぜて熱で圧着した「パーティクルボード」が使用されています。扉やパネルの端にはステンレスやアルミ製のエッジが取り付けられており、クリーンでシンプルな見た目が特徴です。

 

パーテーションラボのトイレブース、アルミRエッジタイプは、デザイン性と機能性の両立Rエッジの曲線の優しい印象が特徴的。中心吊り構造を採用。アルミの軽さもありドアの開閉が非常に滑らかです。シンプルなデザインが人気のスタンダードタイプ。

パーテーションラボのトイレブース、アルミRエッジタイプは、デザイン性と機能性の両立Rエッジの曲線の優しい印象が特徴的です。

 

ハイグレードタイプ

2つ目のタイプは、ハイグレードタイプのトイレブースです。

ハイグレードタイプは高級感のある見た目が特徴のトイレブースで、デザイン性に優れています。価格はベーシックタイプより高めですが、パネルに床から天井までの高さがあるものを使用したり、木目調やカラフルなものにしたりなど、自由なデザインを楽しめます。デザイン性の高さから、商業施設や新築のオフィスビル、ホテルなどに適しているでしょう。

扉やパネルの端は、メラミン化粧板を曲げてエッジまで同一素材で仕上げた「エッジレスタイプ」や、すっきりとした見た目の「フラットエッジタイプ」仕上げになっています。エッジレスタイプは高級感を演出できるため、上質な空間に使用しやすいトイレブースです。

 

パーテーションラボのトイレブース、匠ブースタイプ。細部まで凝らされた匠の技で特殊加工を施し、パネル面とシームレスに仕上げたトイレブースの最高峰。パネルやジョイント材、巾木等に高品質な部材に採用し、デザイン性・機能性を高めています。

パーテーションラボのトイレブース、匠ブースタイプ。細部まで凝らされた匠の技で特殊加工を施し、パネル面とシームレスに仕上げたトイレブースの最高峰。

 

子ども向けタイプ     

3つ目に紹介するのは、子ども向けタイプの幼児用(園児用)トレイブースです。

子どもが安全に使用できる工夫が施されている子ども向けタイプには、キャラクターの絵やパステルカラーなど、子どもが親しみやすいデザインが多くあります。また扉やパネルの端を丸くして、優しい印象があるのも特徴です。一般的に、幼稚園や保育園、子ども病院などに広く設置されています。

子どもが誤って扉の隙間に指を挟んでけがをしないように安全対策が備わっている他、子どもでも開閉しやすいハンドルを付けたりなど、子ども向けタイプは機能性にも優れています。またトイレ内を明るく安心できる空間に演出できるため、子どもに排せつの大切さや仕組みを教える「トイレトレーニング」にも役立つでしょう。

 

パーテーションラボの園児用トイレブース。子供の目線で考えた優しいトイレブースエッジ角には「安全キャップ」を取り付け、指挟み対策を講じるなど、安心と安全性を追求した幼児施設に最適なトイレブースです。リラックマデザインも弊社限定デザインです。

パーテーションラボの園児用トイレブース。指挟み対策を講じるなど、安心と安全性を追求。リラックマデザインも弊社限定デザインです。

 

バリアフリータイプ

トイレブースの4つ目のタイプは、バリアフリータイプです。

バリアフリータイプは扉の開閉幅が大きく、車いすや体に障がいを持つ方でも利用しやすいように設計されたトイレブースです。一般的に、公共施設や高齢者施設、病院などに設置されています。

このタイプの扉には、引き戸や折れ戸、回転式など、誰もが弱い力でも開けやすいものが採用されているのが特徴です。また閉め切る少し手前からゆっくりと閉まる半自動扉を採用すると、事故やけがの防止にも役立ちます。

高機能タイプ

5つ目のタイプは、高機能タイプのトイレブースです。

高機能タイプは、耐久性や不燃性、防水性、抗菌性などに優れたトイレブースです。そのため、駅や公園、高速道路のサービスエリアなど、不特定多数の人が利用する施設への設置が適しています。

高機能タイプの扉やパネルは、パーティクルボード芯やメラミンなどを使用した厚みのあるデザインが特徴です。パネル内に空洞がない「ソリッドタイプ」を選べば、一体構造になっているため頑丈で、使用頻度の高い場所でも長持ちしやすいでしょう。

 

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3.トイレブースの寸法ポイント

 トイレブースを設置する際は、どのような点に気を付けて寸法を選べばよいのでしょうか。

ここでは、寸法を選ぶ際に気を付けたいポイントを2つ紹介します。

 

パーテーションラボの堅牢なトイレブース

 

どのくらいの広さが必要か 

トイレブースの寸法を決める際は、設置に必要な広さを確認しましょう。

まず、トイレブースの「最小許容寸法」を確認します。最小許容寸法とは、実際に必要とする寸法のうち最小寸法のことです。便器の左右から壁まで15cm、便器の先から扉まで40cmが目安ですが、この寸法より広めに設定するとゆとりのあるトイレブースが設置できます。

一般的なトイレブースは、幅70〜90cm×奥行き150cm以上が必要で、バリアフリー対応なら幅120〜180cm×奥行き160〜180cm以上だと使いやすいでしょう。

トイレ内にサニタリーボックスや荷物を吊るすフック、ペーパーホルダーや手すりなどを設置する場合は、その寸法を含めた広さを検討しましょう。

便器のタンクの有無を確認する

便器のタンクの有無を確認することも、トイレブースの寸法を決める際には大切です。

タンク付き・タンクレス便器は大きさが異なるため、それぞれのサイズに合わせてトイレブースの広さを調節する必要があります。例えば、タンク付きの便器は、床からタンクの上までの高さが約100cm、便器の幅が約45cm、奥行きが約80cmです。一方、タンクレスの便器は、床からの高さは約45cm、便器の幅は約40cm、奥行きは約70cmと少し小さめです。

ただし、ここで紹介した便器の寸法は実物と異なる場合もあるため、きちんと寸法しておくと安心でしょう。

 

4.トイレブースの壁の厚み

トイレブースの壁の厚みは、約4cmが標準的とされています。

しかし、特殊加工がされている「ソリッド型構造」の壁には1.5cm程度の薄いものもあります。このソリッド型構造の壁は、薄さとは反対に頑丈な作りになっているのが特徴です。トイレブースの壁を薄くできるため、限られたスペースへの設置に向いているでしょう。

このように、トイレブースの壁の厚みは、設置場所や予算によって選定方法が異なります。しかし、扉の開閉時に発生する「たわみ」を軽減する観点から、1.8cm以上の厚みが推奨されています。

 

5.トイレブースの扉の種類

トイレブースを設置する際は、扉の種類の選定も大切なポイントです。ここでは、トイレブースに使用されている主な扉の種類を4つ紹介します。

 

開き戸

日常生活で目にしやすい一般的なトイレブースの扉は、開き戸です。

扉の開きが内開きだと省スペース、外開きだと誰もが出入りしやすいなどの特徴があります。安全性を考慮するなら内開きが好ましいですが、便器の寸法やトイレブースのサイズとの兼ね合いを調節する必要があるため注意しましょう。

また常に扉が開いているタイプだとトイレの空室状況が把握しやすく、反対に閉じているタイプだと美観が保ちやすいなどの違いもあります。

引き戸    

ユニバーサルデザインで省スペースな扉の代表は、引き戸です。

引き戸は、車いすの方でも使用しやすい扉として採用されていますが、横にスライドした扉を収納する「戸袋」と呼ばれるスペースが必要です。そのため、有効開口は85cm以上、間口は200cm以上必要になります。

折れ戸  

折れ戸も、引き戸と同じくユニバーサルデザインで省スペースな扉の一つです。

折れ戸には取っ手の大きいデザインが多く、子どもから高齢者まで、誰もが簡単に開閉しやすいのが魅力です。ただし、折れ戸は開閉部分に大きなデッドスペースがあるため、トイレブースの設置面積にゆとりがある場合に採用しましょう。

上吊り引き戸

上吊り引き戸は、ハンガードアとも呼ばれ、上から扉が吊るされているユニバーサルデザインの引き戸です。

上吊り引き戸は、床にレールがなく、車いすの方が出入りしやすいのが特徴です。取っ手を持って横にスライドさせるだけで簡単に扉の開閉ができるため前屈みになる必要がなく、体幹のバランスが不安定な方でも使用しやすいでしょう。

 

6.トイレブースの納まり

トイレブースの「納まり」とは、建築用語で内部の仕上げ材や取り付け物、部材の構成・位置を整えて完成させた状態を指します。トイレブースの納まりには主に以下の2種類があるので、設置場所に合ったものを選びましょう。

天井取り付け

トイレブースの納まりの一つは、「天井取り付け」です。

天井取り付けとは、トイレブースのパネルやパーテーションの高さが天井に届くタイプを指します。隣り合うトイレブースをしっかり間仕切りできるので、防犯やプライバシーに配慮できるだけでなく、音や匂いなどにも考慮した作りになっているのが特徴です。

笠木

もうひとつのトイレブースの納まりは、「笠木」です。

笠木とは、各パネルの上部に施工される仕上げ材を指します。各パネルの上部が笠木で連結されてつながっている状態なので、通気性が良いことが特徴です。

 

7.トイレブースに使用される素材と特徴

トイレブースに使用される素材には、ポリエステル化粧板、メラミン化粧板、FPR(繊維強化プラスチック)などの素材があります。それぞれの素材が持つ主な特徴は以下の通りです。

 

ポリエステル化粧板

デザインのバリエーションが豊富で比較的安価に設置しやすい素材です。耐久性はそこまで強くありませんが、普段のお手入れがしやすい特徴があります。

メラミン化粧板

耐久性に優れ、高硬度で傷に強い素材です。デザインのバリエーションも豊富なので、さまざまな色や柄のものが手に入ります。

FPR(繊維強化プラスチック)

ガラス繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた複合材料の化粧板で、比較的高価です。強度が高く耐水性にも優れているため、シャワーブースなどに向いています。

 

他にも、スチール、不燃化粧板、シートなど、トイレブースに使用される素材には、さまざまあります。それぞれコスト面や機能性に違いがあるので、トイレブースの設置環境や予算を考慮し慎重な選定を行いましょう。

 

8.快適なトイレブースに求められること

パーテーションラボの快適なトイレブース

快適なトイレブースを設置するには、排せつだけではなく、使いやすさや機能性への配慮が感じられることも大切です。ここでは、快適なトイレブースに求められる主なポイントを3つ紹介します。

 

安全性・防犯性

快適なトイレブースに求められることの一つに、安全性や防犯性があります。

例えば、商業施設など不特定多数が使用するトイレでは、扉への指はさみ防止機能や、非常時に外から扉を開けられる開閉切り替えの機能が付いたトイレブースがおすすめです。他にも、トイレブースを個室にすれば、プライバシーの確保や防犯性に優れた空間作りが可能でしょう。

衛生面

快適なトイレブースには、衛生面への配慮も求められています。

衛生面に配慮された清潔感のあるトイレを「快適だ」と感じる方は多いでしょう。衛生的な環境を保つためには、耐汚染性や防水性に優れたトイレブースが効果的です。一般的な汚れだけではなく、感染症対策も視野に入れた抗ウイルス性のトイレブースも快適さにつながるのでおすすめします。

デザイン 

デザイン性に優れていることも、快適なトイレブースに求められているポイントの一つです。

特に、見た目の印象を左右する表面材や化粧粘着フィルムのデザインにこだわると、美しいトイレ環境が生まれます。例えば、図書館のトイレブースに優しい木目調の表面材を使用したり、ラグジュアリーなホテルのトイレブースに大理石調の化粧粘着フィルムを使用したりなどです。設置する建物や場所に適したデザインを選定すれば、より快適な空間を演出しやすいでしょう。

 

9.トイレブースの設置を検討しているなら、パーテーションラボ

 トイレブースを設置する際は、設置するスペースに合った寸法や扉、仕上げ材を選定し、全体的な納まりを意識した設置計画を立てることが大切です。トイレを使用する誰もが快適だと感じるためには、空間作りのプロのアドバイスを取り入れることもおすすめです。

 

パーテーションラボでは、子ども用からバリアフリー使用まで、幅広いトイレブースの設置に対応しています。機能性やデザイン性に優れたパネルも多く取り扱っており、ニーズに応じたトイレブースの設置をお手伝いします。快適で機能的なトイレブースの設置を検討している方は、ぜひパーテーションラボへお任せください。

 

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