お見積りご相談は
【受付】10:00~17:00(土日祝除く)
ショールーム
カタログ請求
お問合せ
0120-020-720
目次
6月の早すぎる猛暑に伴い、熱中症問題は働く現場、とくに工事の現場、工場や倉庫においても対策が注目されています。
従業員が暑い中で長時間作業をすると、生産性低下などを引き起こすリスクどころか人命の危険にも陥ります。工場の暑さ対策は、企業の義務として、安心して働ける職場環境の実現が必須の時代となりました。
工場/倉庫の環境改善|改正省令「事業者による熱中症対策の義務化」がスタート
本記事では、とくに工場の現場の温度が上昇する原因や基本的な暑さ対策、工場や倉庫が取り入れやすい設備改善などを詳しく説明します。効果的な暑さ対策を、本記事を参考にして設備改善、環境改善の参考にしてください。
工場が暑くなる原因には、大きく分けて以下の4つがあります。
①建物:工場の屋根や壁の材質、断熱性の低さ、窓からの日射熱侵入など②熱源:機械設備から発される機械熱③換気:不十分な換気設備や工場内の風通しの悪さ④作業内容:身体を動かす作業や熱を扱う作業
一般的に人が快適に感じる室温は26度です。しかし、上記のさまざまな要因が影響し合うと、工場内の室温が上昇して働きにくい環境になってしまいます。
工場の暑さが与えるリスクの一つが、従業員の健康被害です。代表的なものには、熱中症や脱水症状、熱けいれんや慢性的な疲労などがあります。このような症状が続くと、生産性低下や業務上のミスが増える要因になります。従業員の生命に関わるレベルの健康被害が起これば、企業の社会的責任が問われるでしょう。
職場における熱中症対策の取り組みの一つとして、2025年6月1日から「改正労働安全衛生規則」が施行され、企業の熱中症予防対策が義務化されます。この規則の中では、熱中症になる従業員を生み出さない体制整備や、万が一の際の手順作成、関係者への周知が義務付けられています。(※)この対策を行うことで、従業員の労働災害や健康被害の重症化を防ぐのが大きな狙いです。
※参考:厚生労働省.「職場における熱中症対策の強化について」.(参照2025-05-20)
夏場の工場内は気温や湿度が高く、熱中症リスクが非常に高まります。
厚さ対策というと冷房設備や送風機の導入が注目されがちですが、実は「熱中症の症状を従業員同士で共有すること」も立派な対策の一つです。
この度の労働安全衛生規則改正でも、事業者に対して義務付けられた熱中症対策には、熱中症患者の報告体制の整備や、熱中症の悪化を防止する措置の準備を行い、それぞれ作業従事者に対して周知させなければならないことも含まれました。
「少し体が熱い」「立ちくらみがあった」など、見逃しがちな初期症状を知っておくことで、早期発見・最悪なリスク回避につながります。また、応急処置の方法まで共有しておくと、万が一のときにも迅速な対応が可能で、重篤化させないことが目的です。
暑さ対策は設備面だけでなく、情報の共有によっても強化できます。まずは身近にできる対策から始めて、安全で快適な作業環境を整えましょう。
工場で行う基本的な暑さ対策には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、代表的な暑さ対策を2つのポイントから解説します。
個人で行える熱中症対策には、以下のようなものがあります。
・作業服を工夫する:通気性や吸湿速乾性に優れた素材の作業服を着用する・冷却グッズを使う:空調服やクールベスト、ネッククーラーなどを使う・小まめな水分や塩分補給:喉が渇いたと感じる前に補給する・定期的な休憩時間の確保:なるべく涼しい空間で休憩できるようにする
上記のように、涼しく過ごせる服装や便利な暑さ対策グッズを取り入れ、こまめに休憩をとりましょう。また、体調が悪いと熱中症を引き起こす可能性が高まるため、日頃から十分な睡眠やバランスの良い食事を心掛けることも大切です。
現場で企業ができる熱中症対策には、以下のようなものがあります。
・気温が高い時間の勤務を避けるシフトを組む・作業場所を従業員間でローテーションする・スポットクーラーや大型扇風機を効果的に配置する・打ち水やミスト散布を行う
他にも、工場内の熱ストレスを表す「WBGT値」を計測し、従業員がどれだけ体力を使う作業かを示す「身体作業強度」と照らし合わせて、作業の内容や場所を調整するのも効果的です。それでもWBGT値が基準値を超えてしまう場合は、従業員従業員向けに労働衛生に関する教育・研修を行ったり、冷房設備を導入して作業環境を改善したりする対応が必要となります。(※)
ここまで紹介した基本的な暑さ対策に加えて、工場の建物や設備そのものを見直すことで、より根本的に暑さを軽減することも大切です。ここでは、設備改善の具体的な例を4つ紹介します。
建物の暑さ対策としては、工場の屋根や壁など直射日光が当たる部分を断熱する方法があります。これらの箇所が直射日光を受け続けると熱が室内に伝わり、温度上昇につながります。遮熱塗装や遮熱シート、断熱材を施工する方法や、窓ガラスに遮熱フィルムを貼ったり遮光性能の高いブラインドを設置したりするのも良い方法です。熱の侵入を防ぐことで、室内の冷房効率を上げる効果も期待できます。
他にも、工場の屋根や壁面に植栽を施す壁面緑化も効果的です。壁面緑化を行うと、工場の表面温度を下げながら、壁面の劣化防止や空気の浄化なども期待できます。工場の外観を緑豊かに美しく保てば、企業イメージの向上も期待できるでしょう。
工場の空調システムや換気設備の導入・見直しも暑さ対策に有効です。
代表的な設備に大型シーリングファンがあります。これは天井に取り付ける大きな扇風機状のファンで、工場内の空気循環を促進する効果があります。工場内の熱がこもりやすい場所に設置すれば、自然換気を助けて冷房効率の向上を図ることが可能です。
他にも、工場内の熱気を排出できる局所排熱設備や、水の気化熱作用を利用して工場内に涼しい空気を入れるルーフファンも効果的です。自然換気を促すために、工場内に新しい開口部を設けるのも良いでしょう。しかし、空調や換気設備の導入、開口部の造作にはコストがかかるので、予算に合う方法を検討しましょう。
工場の暑さ対策には、従業員が働く作業エリアの環境改善もあります。
特定の作業エリアの空調効率を上げたい場合、簡易的なビニールカーテンもありますが、パーテーションなどの間仕切りによるファクトリーブースを活用するのがおすすめです。例えば、熱源になっている機械エリアと作業エリアを仕切れば、作業エリアの空調効率を大幅に向上できます。
さらに、間仕切りを使って快適な温度に保たれた休憩スペースを設けることで、従業員がしっかりと体を休められ、仕事に集中しやすい環境づくりにつながります。
工場全体の暑さ対策として、屋根や天井の遮熱シート施工も有効な選択肢の一つです。特に、アルミ箔等によって輻射熱を反射するシートは、施工後に室温の上昇抑制と冷房効率の向上が期待できます。
工事不要で天井裏などに貼る形式のため、稼働中のラインにも影響しにくく、導入のハードルが比較的低いのが特長です。WBGT値改善や熱中症リスク軽減に向けた選択肢として、検討してみてください。
ファクトリーブースとは、施工型パーテーションによる天井付きの部屋のことです。パーテーションで囲われた独立型の空間で、設計レイアウトの自由度に優れ、さまざまな用途に柔軟に対応できるのが特徴です。
ブースに使用するパーテーションには、断熱性の高い素材のパネルや、外部の騒音を遮断できる素材を内包したパネルなど機能性が高いものなどがあります。これらのパーテーションをうまく組み合わせることで、工場内内に快適な作業エリアや事務所、休憩室などを設置できます。エアコンなど空調機器も設置できるので、専門業者に問い合わせて確認するのがおすすめです。
アイピックパーティション総合カタログver2.2_ファクトリーブース
以下に、熱中症対策に効果的な8つのファクトリーブース運用例をご紹介します。
工場内にファクトリーブースで事務所を設置することで、暑い外との移動を減らせます。現場とオフィス業務の両方を担う従業員の負担が軽減され、体温上昇のリスクも抑えられます。遮音性の高いパネルを用いれば、騒音の中でも電話やPC作業が快適に行えます。
精度が求められる検査作業では、静かで一定温度に保たれた環境が理想です。ファクトリーブースなら、空調を効かせた静かな空間を実現し、作業ミスを防ぐと同時に作業者の体調も守ることができます。
高温下での作業後には、しっかりと身体を休めることが重要です。ファクトリーブースでつくる独立した休憩室なら、空調を効かせた快適な環境で、しっかりリフレッシュできます。暑さにさらされ続けることを防ぎ、熱中症のリスクも大幅に軽減されます。
密閉性の高いファクトリーブースは、喫煙所としても活用されています。煙が外に漏れにくく、非喫煙者への配慮にもつながります。また、エアコンを設置すれば、喫煙中の熱中症対策としても効果的です。
工場内に設置されたサーバーや制御装置は、夏場の高温によって性能が低下したり、故障の原因になったりすることがあります。ファクトリーブースを活用して空調の効いたサーバールームを設けることで、安定した稼働環境を確保することが可能です。
また、機器類の発熱により周囲の温度が上がるのを防げるため、近隣の作業者の熱ストレス軽減にもつながるのがポイントです。電気設備やネットワーク機器を集約したい企業にもおすすめの活用方法です。
工場のトイレ増設にもファクトリーブースは有効です。においの拡散を防ぎつつ、空調を導入すれば夏場でも快適に使用できます。トイレ休憩中の不快感やストレスを抑えることで、作業中の集中力や安全性の向上にもつながります。
工場への来訪者や取引先との打ち合わせスペースとして、ファクトリーブースを応接室に活用するケースも増えています。現場の一角に空調・遮音性を備えた独立空間を設けることで、夏場でも快適な温度で来客対応が可能です。
また、現場で働く従業員との打ち合わせスペースとしても有効で、暑さによる集中力の低下を防ぎながら、落ち着いた環境での対話が実現できます。仮設ではなく「きちんとした空間」が必要なシーンに最適なブース運用例です。
現場内でのミーティングや報告会、安全衛生に関する話し合いなど、ちょっとした会議のためにわざわざ事務棟まで移動していませんか?ファクトリーブースを使えば、工場内に空調完備・静音性に優れたミーティングルームを手軽に設置できます。
暑さによる集中力の低下やコミュニケーションの乱れは、生産性や安全性に直結します。ファクトリーブースなら、快適な温度環境の中で、短時間でも内容の濃い打ち合わせが実現。現場に近い場所に設置できるため、移動による負担や熱中症リスクの軽減にもつながります。
『2024年の夏に報じられた「倉庫内の熱中症事故」のニュースを目にした際、私たちも決して他人事ではないと感じました。当社も関東圏にて中規模の物流倉庫を運営しており、特に真夏の庫内温度の上昇は、以前から懸念材料のひとつでした。
これまではスポットクーラーや大型扇風機の設置など、できる範囲での対策は行っていましたが、それだけでは十分とは言い切れません。熱中症対策は、単なる安全衛生の問題にとどまらず、企業の労働環境整備やリスクマネジメントの一環として、今後ますます求められると認識しています。
そうした中で出会ったのが、パーテーションラボのファクトリーブースです。既存の倉庫空間を活かしながら、必要な作業ゾーンに適切なサイズで密閉型のブースを設けることで、冷房効率を大幅に向上させるという仕組みは、理にかなった提案だと感じました。
導入時には、現場の作業フローや通気条件を丁寧にヒアリングしていただき、最も効果的に活用できる設置計画をご提案いただきました。施工もスムーズで、通常業務に支障なく進行できた点は、非常にありがたかったです。
導入後は、作業者から「涼しくて集中しやすい」「午後の疲労感が減った」といった声が寄せられるようになり、明らかに職場の空気が変わりました。作業効率の向上だけでなく、従業員の体調管理やモチベーション維持にもつながっていると実感しています。
特に夏場の人材確保が難しい物流業において、「働きやすい環境を提供している企業かどうか」は、採用活動にも影響します。ファクトリーブースの導入は、現場の安全と快適さを両立させる取り組みとして、社内外から高く評価されています。
パーテーションラボのファクトリーブースによって、従業員に快適な作業空間を提供できたことに、経営者として非常に満足しています。今後も、安全で安心して働ける現場づくりを進めるうえで、重要な設備のひとつとして活用していきたいと考えています。』
今から夏の猛暑対策!工場・倉庫向けファクトリーブースの選び方と環境改善術
企業にとって暑熱対策は、労働安全衛生法などの法令遵守にとどまらず、従業員の健康を守り、生産性を維持・向上させるためにも重要な取り組みです。
まずは、暑熱環境が身体に与える影響を理解し、企業が果たすべき法的義務と社会的責任を認識することが第一歩となります。
そのうえで、職場環境の温度管理や適切な装備の提供、万が一の際の応急対応マニュアルの整備と共有など、基本的な暑熱対策を確実に行いましょう。近年は補助金制度の活用によって、対策にかかるコスト負担を軽減できるケースもあります。
ファクトリーブースは、単なる作業空間ではなく、快適性・衛生面・空調管理を一体化した「熱中症対策ツール」としても有効です。
パーテーションラボでは、工場の用途や課題に応じた最適なファクトリーブースをご提案しています。熱中症対策の法令順守に、作業中の身体負担を軽減し、適温コントロールを実現するファクトリーブースは、効率的かつ実用的に暑さ対策を行い、従業員の心身の安全と快適性を両立できます。遮音性と防塵性に優れたファクトリーブースは、空調効率も良く、従業員が作業に取り組みやすい室温をキープできます。
パーテーションラボでは、工場のレイアウトデザインからファクトリーブースの施工まで、経験豊富なスタッフが一貫したサポートを提供しています。
工場・倉庫の暑熱対策は、まず空間設計から見直してみませんか?夏場の労働環境改善をお考えの方は、ぜひご相談ください。
CADの高精度なレイアウト図面や 3Dパース図面を無償で作成。 3営業日でご提供します!