トイレブース|コロナ時代の新常識を考える

1.ワクチン接種後も油断はできない？

　
―２回のワクチン接種を完了したら、マスクを外して元通りの生活に戻れるのでしょうか？

　新型コロナウイルス感染症の主な拡大経路は、「飛沫感染」と「接触感染」によるもの。感染者の飛沫(つば、せき・くしゃみ)に含まれて放出されたウイルスを、別の人が鼻や口から吸いこんで感染する飛沫感染を防ぐには、マスク着用、互いの距離を空ける、大声や長時間の会話を避け、室内ではこまめな換気が有効とされています。

一方、接触感染は感染者の飛沫が付着した物に未感染者が触れることで感染拡大すること。

直接でなくても、感染者がせき・くしゃみを押えた手で触った物に他の人が触ることでも広がる危険性がある。不特定多数との接触が避けられない電車・バス、公共の場では、特に注意が欠かせない。厚生労働省Webページでは「ドアノブ、エスカレータの手すり、スイッチなど」を例にあげて注意喚起しています。

２回のワクチン接種を完了したら、マスクを外して元通りの生活に戻れるのでしょうか？

専門家の話を集約すると、はっきり言って、答えは「ノー」。ワクチンの予防効果は１００％ではないと。

そもそも個人差がある前提の予防接種。現在供給されている種類のうち、最高の数字でも９５％。つまり接種を完了しても、どこかでうつる可能性は５％あるということです。

2.感染しやすい?トイレでの接触感染リスク

―会社や外出時に要注意！　公衆トイレで新型コロナに感染する可能性。

　感染ルート例の代表的なものとして、トイレでの接触感染は早い段階から専門家からの報告が上がっています。

これは、感染者がトイレを利用した際に触れた環境表面がウイルスで汚染され、その汚染された環境表面を非感染者が触れることで感染したものと考えられます。実際に、感染者が利用したトイレの環境表面は新型コロナウイルスで汚染されることがあり、接触感染を介した感染は十分に起こり得るでしょう。

しかし、接触感染は手で環境表面を触っただけでは成立しません。

皮膚に付いた新型コロナウイルスは9時間くらいは生存しているとされますが、この間に手洗いをせずに目や鼻や口を触ってしまうと感染が成立してしまいます。人間の生理現象上避けられない設備、トイレは不特定多数が使用する以上、リスクを最小限にする「仕様」で備えるのは、もはやあらゆる業態やシーンにおいて検討すべきことです。

製品の抗ウイルス、抗菌等の品質維持や安全性に関する研究普及を行っている(一社)抗菌製品技術協議会(SIAA)は、抗ウイルス仕様を施したトイレブースも「抗ウイルスSIAA」として認証しています。ブース内で手に触れるパネル表面材と、金属部分のスライドボルト(錠前)、取手、戸当り帽子掛けに、抗ウイルス機能をプラス。「抗ウイルスSIAA」認証は、製品上の特定ウイルスの数を減少させる基準に適合したことの証明です。